ぞりんばれんと 惚れ薬でジェームズがスネイプに惚れたら[11/11] 忍者ブログ

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惚れ薬でジェームズがスネイプに惚れたら[11/11]

次の朝、リリー、セブルス、レギュラスは、大広間の前に集まっていた。
「セブルスなんか、表情が、優しく……ユルく? なったわ」
リリーはセブルスのまわりを一周して、首を縦に振った。髪には輪のようなつやがかかり、ローブの丈は少し長めで、ルシウスが取り寄せてくれた下ろし立ての靴は、ぴかりと光を放った。
「髪が顔にかかっているのよね、耳にかけてみましょう」
リリーの指が頬を通りすぎて、セブルスはくすぐったそうに首をすくめた。顔を赤くして下を向くと、もう髪はさらりと落ちてしまった。
「まいったわね、でもなるべく耳に挟んでて」
セブルスは頷きながらそうした。
「セブルスは、いい子なのにいろいろソンしてると思うのよね。でも、こうやって親しみやすい格好にしていけばきっとすぐ友達も……」
リリーはレギュラスに向けてにっこりと笑った。
「レギュラスくん、ありがとね」
「いえ」
レギュラスはくしゃりと微笑んだ。
ジェームズ以下、グリフィンドールの悪戯四人衆の声が近づいてくる。階段から降りてきた姿が見えると、セブルスはまたうつむいてしまった。レギュラスはシリウスを見つめた。睨まれたのだと思って、シリウスは内心震え上がった。
「おはよエバンズ」
ジェームズが軽い笑顔で手を振った。セブルスは顔を上げた。その目は彼に吸い寄せられていた。セブルスは、落ちてしまった前髪を、右手で左耳に引っかけた。ジェームズの足が止まった。
「あいつ、あんなに髪がさらさらだったっけ」
ジェームズは鼻の頭を掻きながら囁いた。
「もっとベターって汚かったような」
成功か。期待に満ちてシリウスは親友の顔を見た。耳まで仄かに赤みがさしている。ピーターの表情が凍りついた。ジェームズの、興奮気味に同意を求める目が自分からそれたところで、リーマスが呟いた。
「今日でちょうど一週間過ぎてたんだった」

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