ぞりんばれんと リトルネグレクト1 忍者ブログ

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リトルネグレクト1

リリーにひどいことを言った。
あやまっても許されなかった。

放課後はいつもスラグホーン先生の魔法薬の教室を間借りして、ひとりで薬を調合している。
リリーと僕の関係を治す薬は、いつまでたってもできない。一生できなかったらどうしよう。
そしてそんな薬はどこにも存在しないから、必要もないのに図書館の禁書の難解な薬を作り続ける。
失敗した魔法薬ばかりがひたすら机を埋め尽くす。

銀のナイフで切ってしまった指先を洗っていると、ノックもなくダンブルドアが入ってきた。
授業をやっていない教室にノックなんて当然必要ないけど。

「おや。勉強熱心なことじゃ」
散らかった机を眺めて、たいして興味もなさそうにダンブルドアは微笑んだ。
「スラグホーン先生はどうしたかね?」
「たぶん研究室にいらっしゃいます」

何もかもうまくいかない薬瓶の群れを見てのことだろう、去り際にダンブルドアはこう言った。
「好きだからつい戦ってしまうけれど、好きなら愛せばいいんじゃよ」
魔法薬には必要のない水分が目から鍋の中に落ちて、薬はまた失敗だった。

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